さとにきたらええやんというドキュメンタリー映画の感想です。
日雇い労働者の街、釜ヶ崎で38年間続く子どもたちの集いの場「こどもの里」ーー。
人情が色濃く残る街の人々の奮闘を描く、涙と笑いあふれるドキュメンタリー!
というのがパンフレットに書かれた紹介文です。
映画を観ながら感じていたのは「涙が出ないな」でした。
同じようなドキュメンタリー映画でみんなの学校というのも観たのですが、こちらは終始涙が止まらなかったのです。
「違いはなんだろう?」と考えてみるとみんなの学校には共感ポイントがたくさんあり、さとにきたらええやんには少なかったということのようです。
これは受け手である私の方の問題で、釜ヶ崎の街の雰囲気、こどもの里の雰囲気は馴染みが薄くて共感出来なかったと考えられるでしょう。
さて、共感出来なかったからダメかと言うとそういうわけでもなく、異年齢のこどもたちが一緒に過ごすこと、年長の子がご飯を作ったり等、大人としての役割を果たすことは居場所として良い形だと思いました。
居場所というより大家族に近い印象ですね。
居場所は家に近い性質を持っているので、こどもと深く、長く付き合っていけば家族のようになるのは自然とも言えます。
居場所作りの参考という視点から見ると、何より地域に必要とされているという点が重要でしょう。
他の地域で同じことをやってもうまく行かないような気がします。
地域の特性、地域のこどもの特徴を踏まえた活動が大切なのでしょうね。
求められているものと自分たちのやりたいこと、これらを上手くミックスさせれば新しいさとを産み出せるかもしれません。